2011/03/29

五感のための植物園

植物園は、五感を磨く研ぎ石の宝庫です。

花を眺め、
芳醇な香りを堪能し、
木の肌と触れ合い、
カナリア達の愛のさえずりをBGMに、
美味しいアフタヌーン・ティーを楽しみましょう。

オランダ・ロッテルダムにTrompenburg Arboretum & Tuinenという植物園があります。ガイドブックには載ってませんが、オランダの庭園文化やその雰囲気をまるごと味わうことのできますので、観光客の方にもオススメです。週末にはティー・ハウスもオープンしています。

3月26日、春が顔をのぞき始めた頃に散歩してみました。まだ満開というわけではないのですが、その気配は感じられます。


■嗅覚のための散歩

見かけによらず、腐ったリンゴのような匂いの花

ナルシスは種類毎に香りも違います。このナルシスの印象をストレートに言うならば、「高貴な貴婦人がなぜかちょっとオシッコ臭い」(^^)


突然辺りから、森の香りが。

・・・犯人は、一種の松ぼっくりの樹脂でした。春の陽気に照らされて、冬の間はとじこめられていた樹脂が滲み出てきたのでしょうか。香りを抽出してみようと思います。朝霞の中、森林を散歩しているような、清々しい香りです。

松ぼっくりの落とし主。

辺りには蜂蜜のような金木犀のような、芳醇な香りが。オランダでは一般的な低木 kamperfoelieの一種です。
ラテン名:Lonicera fragrantissima
オランダ名: Struik Kamperfoelie

梅の花の香りは、なぜか宵に嗅ぎたい・・・。


■聴覚のための散歩

植物園の奥の方に、「カナリアの家」があります。

そこでは、この世のものとは思えないほど美しい、カナリア達の愛のさえずりを聞くことができます。夏ならテラスに座り、カナリアの声をBGMに、目を閉じながら静かにお茶を飲むのもいいですね。

↓カナリアの美しい歌声をお楽しみください。

↑カナリアの種類。


■視覚のための散歩

春のサインを見つける。

オランダの砂地っぽい草原によく咲く花、Heide。

ヘンリー・D・ソローの"Walden"を想わせるような、しんとした水辺。


■触覚のための散歩

杉の一種。きれいなスパイラル状の葉。

花粉も滴る?!コニファーの一種。触るとそのパターンが気持ちいい。


■触覚(というより痛覚?)のための散歩「サボテンの家」

散歩して体が冷えたら、庭園中心部にあるグリーンハウスに入りましょう。
ここを私は、「サボテンの家」と呼んでいます。
静かなサボテン達がひっそりと迎えてくれます。


コーヒー販売機もあり、軽くお茶ができますので、私はよくお弁当を作ってきてここでいただきます。 
「ロッテルダムいち優雅な時を過ごせるカフェ」として、カフェ代わりに利用しているのは私だけです。多分。 (^^)



↑ふかふかサボテン。触りたくなっちゃいますが、better not! サボテンは所詮サボテンです・・・。


フラクタルな造形の中に時に、乱れが生まれる。それは、新しい生命。


みなさんの街にもひとつやふたつ、植物園が存在すると思います。なんとなく普段見過ごしがちですが、こんな楽しみ方もあるのです。気分転換に、あるいは精気を養いに、ぜひお出かけ下さい。


2011/02/16

[シンガポール] ショッピングとイースト・コースト

シンガポールには、
  • チャイナ•タウン(中華系)
  • ヒンドゥー・タウン(インド系)
  • アラブ・タウン(マレー系)
と3つの民族系エリアが存在します。

もちろん、それぞれ漂う空気が異なります。屋台の食べ物、スパイス、お香、体臭、などがその街独特の湿度感を形成しています。


こちらは中華街。寺院街ではなくとも常にふんわりとお香の香りが漂うエリアです。

さて。シンガポールにも「原宿」があるはご存知ですか。

Bugis というメトロの駅を降りましょう。ブギス・ストリートと呼ばれるファサードは、昼も夜も若者でいっぱいです。夜の21時でもこのような状態。


バッグや服が1点SD$10で買えます! 


どこからともなく、チャイニーズ・ソーセージの屋台の香りが漂ってきました。甘い蜂蜜味のするソーセージで、シンガポールの若者の大好物なのだそうです。

私がショッピングを楽しんでたときには、なぜかドゥリアンの匂いも漂ってきました。誰かがつまんでいたのかな? シンガポールやマレーシアでは、機内やホテルへの持ち込みが禁止されているほど、強烈なニオイのするフルーツです。けれども、食べてみるとこっくりしたバター味で、ニオイはそれほど気になりません。

ショッピングといえば、数あるモールの中でもオーチャード・ストリートのION Orchard は、特別にそこに漂わせる香りをコミッションしたという話です。じっさいに行って嗅ぎましたところ、爽快なシトラス・グリーン。




いわゆる香りによるブランディングは、ロンドン郊外の新興モールでも行われているそうですが、もっと事例がありそうです。

さて、常に日中気温が30度近くの常夏シンガポール。街中の街路樹がまるで熱帯植物園です。


百合のような香りがする花です。


こちらは、バニラやクマリン様の美味しそうな香りのする花です。

街中の散歩が疲れたら、体を癒しに、ビーチに行きましょう。

でも、シンガポールにビーチなんてあるの? と旅行者は思ってしまいますね。じっさい、ガイドにも載ってませんし。

地元の人に聞きましたところ、みなさん休日の午後は "East Coast"に行くとのこと。地図でみると、ちょうど空港から街中へ向かうハイウェイの左側に見える海岸です。

タクシーの運転手さんには、「Marine Cove」と伝えましょう。


夕立の雨上がりには、大地の匂いと潮の香りが混ざります。トイレやシャワーなどの施設も完備しており、レンタサイクルもできます。無数にカフェやレストランが軒を並べており、一日中快適に過ごせます。

私は張り切って水着を持って行って泳ぎましたが、辺りを見渡してみると、大人で泳いでるのは私だけでした。なぜでしょうね。まあ海水はお隣マレーシアなどと比べると格段に汚れてますが、でもシーズンの江ノ島ほどはひどくはありません。

無数の船と、波と戯れる子ども達を見ながら、手挽きスパイスの香り高いこんなインド料理のランチはいかがでしょうか。ベジタリアン・セット。7ドル(500円)

KOMALA'S RESTAURANTS
B9- MARINE COVE
1000 EAST COAST PARKWAY


ショッピング天国として知られるシンガポールですが、ついでにちょっと五感に耳を澄ましてみると、シンガポールのいろんな顔が見えます。そんな旅もまた、癒しになりますよね。




2010/12/28

[シンガポール] 寺院巡りとフード・コート

まずは空港に降り立って気を留めるのが匂い、という人は多いのではないでしょうか。一年中お花が咲き誇るシンガポール空港は、ちょっとカビっぽい湿気の匂いと中華スープのmix香。




多民族国家であるシンガポール。各民族がそれぞれのエリアに集い、固有の暮らしを守っています。匂いを求めてまず目指すは、寺院が密集するワーテルロー・ストリート。



Waterloo Street とMiddle Road が交差する角には、フランジパーニの木が群生しています。甘く切ない香りのする花です。


Sri Krishnan Templeが目に入ります。ヒンドゥー寺院です。



あたりに漂う安息香系のお香の香りにどこか懐かしさを感じます。

その隣にあるのは、中華系の観音堂 Goddes of Mercy Temple。



せっかくだから地元の人に混ざって、お香をあげてみましょう。あたりは中国人だらけなので、誰も違いがわかりやしません。3本灯して深く拝むのがこちらの慣し。お香は隣のヒンドゥー寺院と共通です。


寺院の前には、献花用のお花屋さん。日本のそれとあまり違いませんが、蓮の花が入ってるところがゴージャスです。目が潤いますね。



どこからともなくタイガーバームの爽快な香りが・・・と思ったら、道ばたで気功療法士が治療を施していました。旅の疲れは、ここでほぐせそうです。


観音堂寺院の向かいには、漢方生薬屋さんが軒を連ねます。



強烈な生薬のオーケストラ香です・・・。


また少し行くと、いかにもスリスリしたくなるような恵比寿様がいらっしゃいます。



腹ごなしにはやはり、ローカル食がいただけるフード・コート。Victoria Street の Hotel Grand Pacific 横にあるフード・コートには、小さなヒンドゥー式の祭壇があり、常にお香が漂っています。そんな贅沢なバック・グラウンド・アロマ(?!)の中でのお食事は、お一人様のご予算がわずか500円! 



24時間営業です。


ニンニク、中華スープなどの匂いが、食欲をそそります。そこにガラム・シガレットの紫煙が混ざり、なんともいえない「異国情緒」が醸し出されています。


素食(中華菜食料理)のマイルドな出汁が絶品。200円。


こちらも素食(中華菜食料理)。大豆チキン・カシューナッツ・黒キノコの炒め物。


3菜とゴハンで2.5ドル(約150円)